十五夜の月 / the harvest moon
中秋の名月は満月とは限りませんが
今年の十五夜は6年ぶりに満月でした^^
さまざまな時刻に違う場所から
いろんな表情の都会のお月様を眺めました。
まだ早い時刻の頃は雲がかかっていて
なんだか少し不気味な(?)月。
花は盛りに、月は隈なきをのみ見るものかは。
『徒然草』吉田兼好
(桜の花は満開だけを、月は満月だけを見て楽しむものだろうか。
いやそうとは限らない。物事の最盛だけを鑑賞することがすべてではないのだ。)
という一節を思い出しました。
数時間後、違う場所から見上げた時は
まったく雲がかかっていなくて、見事に輝くお月様。
やっぱり綺麗^^
天の原ふりさけ見れば春日なる
三笠の山にいでし月かも (安倍仲麿)
(大空を遥かにふり仰ぎみると月がさしのぼってくるが
あの月は故郷の春日にある三笠の山にのぼっていた月と同じなのだなあ)
という有名な歌がありますが、最近では
「故郷にある高層ビルにかかっていた月と同じなのだなあ」と思う人も
けっこう多いのかな、と思いました^^
| 固定リンク
「日記・ひとりごと/diary」カテゴリの記事
- 新年度スタート(2022.04.01)
- 止まっていた時間が再び動きはじめました(2021.06.15)
- wishing you a happy new year(2015.12.31)
- Early Autumn 2015(2015.08.20)
- 2015 初秋(2015.08.19)
「風景/scenery」カテゴリの記事
- Ancient Capital of Japan(2021.09.11)
- 秋の色 ~ 自然編 / Minoo Quasi National Park(2015.12.03)
- autumn leaves and water falls - Minoo Quasi National Park in Osaka(2015.12.03)
- 秋の色 ~ 京都編 / Autumn Color in Kyoto(2015.11.28)
- 秋の色 ~ 大阪編 / autumn color in Osaka(2015.11.26)
「和歌・古典 / Japanese classics」カテゴリの記事
- Ume (Plum) Blossoms of Temmangu(2015.03.07)
- plum blossoms(2014.03.12)
- 花ぞ昔の香ににほひける ~ 梅の季節2014 長岡天満宮(京都)(2014.03.11)
- 目にはさやかに見えねども・・・ ~ 二十四節気 秋 2012(2012.08.07)
- 桜の花びらが舞い散る頃 / fallen cherry petals(2012.04.17)
コメント
都会で見る仲秋の名月もなかなかのものですね。
都会のライトの夜景と、月の明かりが、
競演して、、、、
アンバランスな美しさ。
月って、、、どんな風景にも似合うね~
真夜中の月は、結構明るく輝いて、
眩しいくらいですよね。
投稿: 野花 | 2011/09/13 21:19
こんにちは。
昔から、月雪花は、日本人のこころに響くみたいですね。百人一首から拾うだけでも、ほかに
月みればちぢにものこそ悲しけれわが身一つの秋にはあらねど (大江千里/古今集)
心にもあらでうき世にながらへば恋しかるべき夜半の月かな (三条院/後拾遺集)
嘆けとて月やは物を思はするかこち顔なるわが涙かな (西行法師/千載集)
なと、10首ほどもあります。
定家自身も、日記を「名月記」と名づけたり、お月様が好きだったようですね。
私が一番最初に浮かんだのは、落語の枕にも出てくる
月々に月見る月は多けれど月見る月はこの月
という戯れ歌です(笑)
投稿: なかっちょ | 2011/09/14 08:33
>野花さん
そうなんです
^^
都会は都会でそれなりの風情があるでしょ
深夜に高くのぼったお月様は
眩しく輝いていました
ススキがなかったのは残念でしたが
お団子は食べました
投稿: wisteria | 2011/09/14 20:25
>なかっちょさん
月を詠んだ歌はほんとにたくさんありますね
私もお月様を眺めながら
他にもいくつか和歌が思い浮かんだりして
いろいろ考えごとなどしていました
たとえばちょっと傲慢な歌
この世をばわが世とぞ思う望月のかけたることのなしと思へば(藤原道長) で
(でも、いつの世も「おごれる人もひさしからず」だなあ)とか
日本人がお月様を愛でる感覚と違って
西洋では月には不吉なイメージが強いようですね
投稿: wisteria | 2011/09/14 20:44
秋の夜の月毛の駒よわが恋うる
雲井をかけれ時の間も見ん
月の綺麗な季節になりましたね。
上述の歌を思い浮かべるたび、なぜ、「馬」を「駒」と古人と呼んでいたのかが不思議・・・これだけは、なぜか、調べても未だ答えを見いだせずにいる難題だったりします...
投稿: ケイ@北海道 | 2011/09/15 22:33
>ケイさん
ごぶさたです^^
ちょうど、ケイさんが関西遠征に来られた時のことを思い出していました
そうですねえ
チェスの駒が馬の形なのは関係ないですね^^ゞ
馬、こうま、こま、駒・・・とか?
投稿: wisteria | 2011/09/16 19:08